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2007年11月 アーカイブ

2007年11月07日

極黒

最近、字を書くときは万年筆かホワイトボード マーカーなのだが、万年筆用に新しいインクを購入した。
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前から興味が有って、いつか試してみたいと思っていたセーラー万年筆の「極黒 (きわぐろ)」だ。

これは、染料系でなく顔料系。
なので特長としては:

  • 滲まない、裏写りしない、水に強く、光に強い。
  • くっきりと真っ黒。

顔料系だと普通はよく詰まる。詰まると水に強いのが仇になって万年筆には致命的らしい。でも、これは超微粒子なので、詰まりにくい。

でも一応顔料系なので、染料系よりは万年筆を選ぶはず。万年筆メーカーとインク メーカーの相性の問題もありそうだ。

ここ暫く、愛用のペリスケ (ペリカン M205 デモンストレータ) に入れて恐る恐る使ってみている。これまでのところは、とても具合が良い。インクフローも染料系なみだし、滑らかに書ける。

筆跡が余りに真っ黒で、万年筆じゃないみたいだが、こういうのも一本有っていい。最近は、比較的安価な万年筆数本に色々なインクを入れて楽しんでいる次第だ。

ちなみに、次の万年筆には、ペリカンの M800 を狙っている。

2007年11月12日

ピェンロー

最近とある方が日記で紹介されていたピェンローがあんまりおいしそうだったので、昨晩挑戦した。

ピェンロー (扁炉) というのは、何でも妹尾河童氏の『河童のスケッチブック』という本で紹介されている鍋料理らしい。

参考: http://www.yui.or.jp/7jigen/club/penro1.html

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中々堪能できたが、鳥の腿肉+豚のバラ肉+胡麻油は、うちにはちょっと油が強すぎた (我が家では最近油ものは余り食べないのだ)。

近いうちに、油を抑えて (鳥の腿肉+豚のロース肉位か?) 再チャレンジの予定。

ちなみに、味付けにはゲランドの塩と八幡屋礒五郎の七味を使った。

2007年11月13日

VSUG DAY 2007 Winter

VSUG Day 2007 Winter
東京会場 日付 2007年12月8日(土)
会場 ベルサール西新宿 1Fホール
大阪会場 日付 2008年1月19日(土)
会場 新梅田研修センター
会費 無料(VSUG 会員登録が必要となります)

2007年11月14日

マイクロソフト デベロッパー フォーラム

先週の金曜日、以下のイベントに参加してきた。

『マイクロソフト デベロッパー フォーラム -Microsoft's 2020 vision of technology-』
日時 2007年11月9日(金) 11時15分~13時30分
会場 ホテル ニューオータニ 東京

会場には、マイクロソフトの人たちや、Microsoft MVP 等の開発者、学生、プレスの方など何十人かの人たちが集まっていた。

やがて、明るい照明のもと、本日の主役であるマイクロソフト最高経営責任者 (CEO) スティーブ バルマー氏が登場した。

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そして彼のプレゼンテーションが始まった。"Microsoft's 2020 vision of technology" ということで、「Software + Services」をメイン テーマに、今後十年位のマイクロソフトのビジョンが語られた。

その後は、質問タイムとなった。予め寄せられた質問やその場での質問にバルマー氏が答えてくれるのだ。

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私も、その場で思い付いた質問をしてみた。「IT技術者はこれから、多くの多能工が必要とされていくのか、それとも分業化が益々進むのか、どちらだと考えているか?」というような質問をした (勿論日本語で)。バルマー氏が答えてくれた。「分業化が進むだろう…」(勿論英語で)。

答えてくれている数分間、彼とはずっと目が合った儘だった。バルマー氏の話を聴くのはこれが三回目だろうか。でもこんなに間近で見つめ合ったのは初めてだ。目力 (めぢから) を感じたというか、なんとも迫力があった。とてもエネルギッシュに話す人だ。

というわけで、生バルマーを堪能した。ただ、一ドル札に氏のサイン (謎) をもらえなかったのがちょっと残念だった。

その後、インタビューを受けたり、懇親会でマイクロソフトの人や他の MVP の人と話をしたりした。

尚、このイベントの模様は、近日以下の場所でWebキャストにて公開されるそうだ。ちょっと楽しみだ。

2007年11月19日

フルハルター

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■ フルハルター

先々週の金曜日、「マイクロソフト デベロッパー フォーラム」が早めに終わったので、フルハルターという万年筆の専門店に行ってきた。

ここの店主は、万年筆好きには有名な、ペン先研磨職人の森山信彦氏だ。彼の調整したペン先は「森山モデル」と呼ばれているらしい。

大井町駅から歩いて五分くらい。店に着いてみると、狭いとは聞いていたが、想像していたよりもずっと狭い店内。椅子が四つとテーブルが置いてあって、テーブルには試し書き用の紙が置いてある。

先客がお二方。そして店主の森山氏。勧められる儘に椅子に腰かけた。

ここに足を運んだのは、ペリカンの万年筆を買うためだ。私は、ペリカンの万年筆にはちょっとした思い入れがある。


■ 万年筆の思い出 ~パイプのけむり~

私が最初に万年筆がほしいと思ったのは、中学三年生の頃だった。

その頃私は、作曲家の團 伊玖磨氏がアサヒグラフに連載していたエッセイ「パイプのけむり」を愛読していた。彼の軽妙でしっかりとした日本語が好きで堪らず、学校の図書室で何度も借りて読み返すほどだった。彼の文体を真似てエッセイを書いたりしてたのもその頃だった。

その「パイプのけむり」に「万年筆」という回があった。

團氏は、職業柄ものすごい量の音符を万年筆で書くのだという。筆圧も強く、そのため次第に万年筆で書く線が太くなってきて困るというのだ。だからといって、腰が強すぎて一定の太さの線しか書けない万年筆は音符を書くのに向かない。

彼には、様々なタッチの線が書けて、且つ、強い筆圧でもずっと書き味が変化しない万年筆が必要だった。そんなものが有るのかというと、それは、ドイツのペリカンとモンブランというメーカーの万年筆だという。その両メーカーの万年筆だけは、彼のヘビーな使い方にも、いつまでも書き味が変わらずしなやかだというのだ。

これを読んだ中学生の私は、猛烈にペリカンかモンブランが欲しくなってしまった。

調べてみると、モンブランはとても子供に手が届く価格ではないようだった。やがて高校生になった私は、なんとか安目のペリカンを手に入れて、それを使って悦に入っていたものだ。

それから数十年。学生時代に筆記用具はシャープペンシルが中心となり、更にパソコンで文章を書くことが多くなり、いつしか万年筆は使わなくなっていた。

ところがソフトウェアのエンジニアを十年以上続けてきた最近になって、改めて手書きの大切さを感じるようになってきた。そんな或る日のこと。いつもの文房具屋で目にした子供用のペリカン「ペリカーノ・ジュニア」に目が釘付けになってしまったのだ。

「これがペリカン?」

そのときは買わずに帰った。だが、どうにも気になって仕方がない。次にその店に行ったときには、遂に買ってしまった。そしてそれが、私の万年筆熱が再燃するきっかけとなったのだ。久し振りに手にしたペリカンの万年筆のぬらぬらとした書き味はそれほどまでに心地良く、私のアナログ心を刺激したのだった。


■ 森山さんの話

閑話休題。ペリカンのスーベーレンが欲しい、とフルハルターの店主に希望を告げると、スーベーレンの M400、M800、M600 の順に出してきてくれた。あれこれ試し書きをしながら、森山氏の話に耳を傾ける。

  • スーベーレンには M400、M800、M600 を始めとして様々な大きさのものがあり、大きいものが高価だが、高価なものが良いというわけではない
  • ブルーブラック インクは水に強いので、その分詰まりやすくなる
  • メーカー等では定期的に水洗いようするよう勧めているが、先ずインクを出し入れした方が良い
  • 何よりも、書いてないときは蓋を閉め、毎日使って、ペン先を乾燥させないこと
  • オーバーホールも可能だが、そうすると微妙に書き味が変わってしまう
  • インクは、ペリカンにはペリカンのインクを
  • どういうペン・書き味が良いかは、本人にしかわからないもの。誰にでも合う調整というのはない
  • 長く使い込むと自分の書き方に調整されてよくなる
  • 使い込んで自分にとって良い書き味になったペンを、ペン先の再調整をしてしまうと折角の長い年月による調整が失われてしまい勿体ない
  • 携帯時には、揺らしたりぶつけたりしないようにすべき
  • ケースは、中のペンに衝撃が加わりにくいように箱型のものが良い

■ どれにするか?

私の希望は:

  • ペリカン
  • 携帯が楽
  • 持ちやすい
  • 抵抗なく滑らかに書ける
  • ペン先はやや太目

で、中間的な大きさの M600 かな、と思い始めていた。持った感じが一番しっくりきた。

迷っていると、ペリカンのペン先の再調整に来られていた先客の一人の方が、ご親切にも所持されていた何本もの立派な万年筆を試させてくださった。

M800 の 3B といわれる極太のペン先のものを中心に、どっしりしてやわらかい書き味を知る。うーん、これは魅力的だ。益々迷う。


■ M600

結局、第一印象を重視して、ペリカンの M600 を注文して帰ってきた。太さは B。軸の色は黒にした。

フルハルターには、一時間くらい居たろうか。もっと長く居た気もする。フルハルターを出るとあたりはすっかり暗くなっていた。

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帰り道は、試し書きをさせていただいた方と一緒に大井町駅から電車に乗った。インクのことや紙のことなど、様々なことを教えていただいた。貴重な体験だった。

さて、M600 だが、調整していただくので出来上がりまで二週間から一箇月かかるとのこと。ペンケースやインクを準備して、待つ時間をゆっくりと楽しむこととしたい。

2007年11月20日

ピェンロー 第二弾

※ 「ピェンロー」の続き。

初挑戦のピェンローは、我が家には油が強すぎたということだったが、再チャレンジした。

  • 鶏腿肉 → 地鶏骨付き腿肉
  • 豚バラ肉 → 豚ロース肉
  • 胡麻油 → 金胡麻

に変更してみた。白菜も地物を市場のようなところに買いに行った。乾し椎茸、ゲランドの塩、八幡屋礒五郎の七味などはその儘。
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結果、激ウマ。大成功。白菜が実にうまい。京都の金胡麻は素晴らしく香ばしく、ベストマッチ。でも、豚は矢張りバラ肉の方がベターか。

# このフィードバックを受けて、素早く次の改善策を実践しなくては。

2007年11月21日

越の一

とあるベトナムの方 (謎) に頂いたベトナム産の日本酒 (!) を飲んだ。
純米吟醸と書いてある。
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これが美味しくって吃驚。

日本酒は大好きだ。でも、最近気に入って良く飲んでるのは芋焼酎。
写真は、先週飲んだ「魔王」。
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# この写真だと「魔王」だか何だか分からないかも知れないけど。

2007年11月23日

グリーンセンター

今日は、自転車で近くの福井県総合グリーンセンターへ、今シーズン最後の紅葉狩りに。
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2007年11月26日

Pelikan M600

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※ 「フルハルター」の続き。

昨日フルハルターから万年筆が届いた。
森山信彦氏の美しい手書きの手紙とフルハルターの味のある名刺、保証書などと一緒にペン先の調整が済んだペリカンの M600 が届いた。

開封してみて、先ず重厚な見た目に感激。黒軸にして良かった。

早速インクを入れてみる。

少し迷ったが、先ずは無難に「同メーカー」で「Blue Black を避けて」ということで、ペリカンの Royal blue インクを入れてみる。

ペン先は B にしたので、学生時代に使っていたペリカンと同じくらい太い。インクがするするという感じで出る。

これまでの万年筆では余り意識しなかったことだが、紙によって随分書き味が違う。万年筆用の良い紙が欲しくなってきた。A4サイズ位で RHODIA のような紙とミシン目で、無地で安いノートってないだろうか。

取り敢えず文房具屋へ行き、万年筆用の便箋を買ってきた。

兎にも角にも、漸く手に入った M600。今日から早速携帯して使いまくってみるとしよう。

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2007年11月28日

MSDN オフラインセミナー「.NET Framework における次世代データアクセステクノロジー概要」[北陸編]

以下に参加してきた。

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MSDN オフラインセミナー
「.NET Framework における次世代データアクセステクノロジー概要」[北陸編]
日時 2007年11月28日
13:30~16:30
場所 住所 石川県金沢市 金沢パークビル 11F
会場 マイクロソフト株式会社 北陸支店 セミナールーム
講師 マイクロソフト株式会社 デベロッパーエバンジェリスト 小高太郎氏

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■ 内容と気になった言葉

  • ADO.NET 概要
    • データ プロバイダ
    • 二つの接続形態
      • 接続型
      • 非接続型
        • DataSet
        • 型付き DataSet
        • データバインド
        • TableAdapterManager
  • ADO.NET の進化
    • LINQ関連
      • LINQ to SQL等
    • Entity Data Model (EDM)
  • LINQ to SQL
    • 「LINQ はデータベースを扱うものではなく、オブジェクトを扱うもの」
    • 遅延評価
    • DataContext
    • DML (SQL) のサポート
    • デザイナー
      • "LINQ to SQL Classes" の追加
      • Table の Drag & Drop
    • 「Select の本質は『射影』だよ」
    • LEFT OUTER JOIN のデモ
    • LinqDataSource
  • LINQ to Object
    • IEnumerable<T>
    • 「Where、OrderBy、Select の部分はパイプ処理だよ」
    • 『埋め込みクエリ方式』と『拡張メソッド方式』
    • LINQ to Object と LINQ to SQL の JOIN
    • LINQ to DataSet
  • Entity Data Model (EDM)
    • 論理データモデル (DOA のモデルと OO のモデル) と概念データモデル (EDM)
    • スキーマ記述言語
      • CSDL (概念スキーマ定義言語 )、MSL (マッピングスキーマ言語 )、SSDL (ストアスキーマ定義言語)
    • "Entity Designer"
    • "ADO.NET Entity Framework Beta2" と "ADO.NET Entity Framework Tools CTP"
    • デザイナー
      • "ADO.NET Entity Data Model" (edmx ファイル) の追加
      • DSL (モデル駆動開発のための)
  • ADO.NET Entity Framework
    • EDM に対するクエリ
    • EntityClient
      • Entity SQL (Transact SQL に似て非なるもの)
        • DML クエリは未だない
    • Object Services
      • Entity SQL
      • QueryBuilder
      • LINQ to Entity
  • ガイダンスとまとめ
    • 三つの方式
      • 接続型/非接続型
        • Agile
      • LINQ to SQL
        • 中間型
        • Visual Studio 2008 でサポート
      • Entity Framework
        • Enterprise
        • Visual Studio 2008 への追加機能
          • 2008年前半位に?
    • LINQ
      • 「様々なデータソースへの統括的なアクセス方法」
    • 概念レベルのDBアプリケーション
    • "Easy of Development"

■ 所感

久々に訪れた金沢。新しくできたマイクロソフト株式会社 北陸支店を初めて訪れた。

素晴らしいセミナーだった。

小高氏の話は、技術の背景から技術の要点、そして適用範囲まで、とても纏まっていて、技術の本質を見ることのできる分かりやすいものだった。また、沢山のデモがあって、かなり具体的に知ることができた。

Tech・Ed でも同内容を扱ったセッションは結構あったが、今回はそれをより深いところまで学ぶことができたようだ。

新しい ADO.NET について包括的に理解することができたように思う。

特に概念データモデルに関して、

  • 概念データモデルを作る
  • 概念データモデルとデータベースの論理モデルのマッピングを行う
  • 概念データモデルに対するクエリを LINQ (to Entity) で書く

とすることで、随分すっきりと「意図したことだけが書ける」ものだと感嘆したし、この一連のデモが目の前でいとも簡単に動いたときには深い感動を覚えた。

概念データモデルの考え方は、私が初めてデータベース プログラミングを学んだときに感じた、「ロジック部分の設計モデルとデータベースの設計モデルとの間を埋めるものが経験から来る暗黙知のようなものでしかないことからくる違和感」を解消してくれた気がした。

そしてまた、この概念モデルを書くための DSL (ドメイン特化言語) が追加され、それをまたサポートするツールが追加されたことが面白いと感じた。 用途に応じて DSL を使い分ける、ということの意図が段々と判ってきたような気がした。

余談だが、これらのDSL は右脳人間向きかも知れない、とか思った。

モデルを、より包括的に且つよりグラフィカルに表現するのは、左脳人間より右脳人間の方が得意とするところかも知れない。とすると、これまでのプログラミング言語は論理の組み立ての得意な左脳人間が操るものだったのが、今後の幾つかの新たなパラダイムから来ている言語に関しては、寧ろ右脳人間が得意とするようになるのかも知れない。

帰りに、「Power To The PRO」と書かれたカップヌードルRefillを頂いた (二個目)。

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