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2008年07月 アーカイブ

2008年07月02日

Micosoft MVP

Micosoft MVP (Most Valuable Professional) for Development Tools - Visual C# のアワードを再受賞することができました。四年目になります (Jul. 2005 - Jun. 2009)。

思えば、随分多くの方のお世話になってきました。

NIFTY-Serve のプログラマ系フォーラムでのオフラインでのコミュニケーション。そして、2002年頃からのオンラインでのコミュニケーション。

IT業界で多くの皆さんとお話をさせていただいたことが、私にとっての宝です。

いつもありがとうございます。

今後とも宜しくお願い致します。

オブジェクト倶楽部2008夏イベント

以下のイベントに参加した。

■ イベント概要

2008summer_event_banner.jpgオブジェクト倶楽部2008夏イベント
日時 2008年7月1日(火) 10:00-
会場 国立オリンピック記念青少年総合センター (東京都渋谷区)
主催 オブジェクト倶楽部 (株式会社永和システムマネジメント)
詳細 http://www.objectclub.jp/event/2008summer/

■ 会場の雰囲気 (写真)

■ 参加内容と感想

『システム思考と概念モデリング』 児玉 公信氏
内容
  • シンクロニシティ: 因果関係のない複数の場所で同時多発的に起こる
  • システム
    • "Divide and Conquer"、構造化手法に代表される分解・還元主義へのアンチテーゼ
    • 分割すると無くなるものがある
    • 創発: 全体の振る舞い > 部分の振る舞いの総和
    • 要素と要素をつなぐもの・間が重要
    • 自己組織化
    • 階層
    • アブダクション (abduction) ← 演繹 (deduction)、帰納 (induction)
      • 全体を全体として判る
    • ダイナミズム ― 複雑系・カオス
  • 意味論
    • 名目 (メタ、パワータイプ)  → 現物
    • 意味があるモデルになっているか?
    • モデルは階層の中でしか書けない
      • 意味の階層内の文脈に従ってモデルが存在する
      • 観測者は誰?
        • 「離見」と「離見の見」
      • × 全ての階層に単一の説明をしようとする
      • ○ 階層間の翻訳を行う
        • 意味の翻訳と時間の翻訳
  • 情報システム サイクル
    • 用 (Utilitos)・美 (Venustos)・強 (Firmitas)
    • 設計者と施工者が同じだとアジャイル
    • 「上流工程」はない
    • 「原要求」から「要求」への変換 = 設計
    • 要求に書かれるべきもの = 概念モデル
  • もの・こと分析
    • もの・こと図
    • 仕事とは、「行わねばならないこと」を「体や頭を使って行うこと」
    • 「行わねばならないこと」とは、「もの」を「始めの状態」から「終わりの状態」に変える「こと」
    • 要のもの・要のこと
    • 要の変化
    • 要の手段
      • 対象に接触して働く
    • 良いモデルは「最小かつ完備」
    • 仕事の流れ
      • 変換を業務フローとして記述 → アクティビティ図
      • 手段を記述 → ユースケース図
  • 学びの理論
    • 人はどうやって学ぶか
      • × Instruction
      • ○ Construction
      • 拡張による学習
      • 状況に埋め込まれた学習
      • 仕事の中での学習
      • 天啓 ― ダブルバインド
    • 内部矛盾を抱える
      • 「モジュール化」(冷たい技術)と「摺り合わせ」(熱い技術)
    • モデルは思考の見える化
  • 感想
    • この話を聴けたことは、素晴らしい体験だった
      • これだけでも参加した価値がある
    • 考え方を学ぶことができた
    • 「全体を全体としてみる」という概念の重要性を再認識
    • アブダクションという概念を知った
    • 概念の「名前」を知ることはとても重要
    • もの・こと分析の本を読んでみることにした
    『議事録からひろげよう、コミュニケーションの輪』 川上 文夫氏
    内容
    • 議事録についての前提説明
      • 議事録
        • 残す
        • 伝える
        • 整理する
    • ディスカッション前半
    • 軽量議事録についての説明
      • Wiki を利用
      • 皆で書き、皆で修正
      • 検索
    • ディスカッション後半
    • 軽量議事録の適用例
    感想
    • ディスカッションが良かった
    • 刺激で色々思い付いた
      • リアルタイム Wiki (Wiki チャット)
      • マインドマップ Wiki
      • 議事録ドリブン with Wiki
    『議論を描く技術 ファシリテーショングラフィック』 西河 誠氏
    内容
    • 見易い字の書き方
      • プロッキー
    • イラスト
    • ポイントの強調
    • 色の使い分け
    • 基本図形
      • ツリー型
      • フロー型
      • マトリクス型
      • サークル型
    • 空間のデザイン
      • Parking Lot
    • WLB (Work-Life Design: 仕事と生活の調和)
    感想
    • 体験型
      • 自分でやってみることで理解が進んだ
      • 今日から試せて効果的
      • 経験を積んでいけば上達
    • プロッキー重要
    • ホワイトボードで試していきたい
    アジャイル開発成果発表
    内容
    アジャイル開発体験 XPブートキャンプ 2008 成果発表
    ライトニング トークス
    内容
    • DSL 実装技術
    • OSD のススメ
    • 福井市で蝶が羽ばたくと、新宿御苑で竜巻が起こる
    • 謎の IT 系同人フリーペーパー現る?
    • 高橋メソッドを営業のプレゼンで実践してみた
    • Road to major ― IBM/Rational が Agile Agile いってたよ
    • あなたは本物の新人でしたか?
    • 早起き HACKS!
    • 日本コーチ協会東京チャプター
    • 世界を変えるのは他の誰かではない。自分自身だ。
    • 渡辺メソッド
    感想
    • (相変わらず) なんて楽しいんだろう
      • このイベント中、最も無くなって欲しくないセッション
    • (他人のことは言えない気がするが) ネタに走りすぎな感もあり
    • 「DSL 実装技術」は、真摯に技術にコミットしていてとても好印象
    • でも (謎)、「渡辺メソッド」はすごい
      • 見終わったときに、優勝だと思った
      • (完全にネタ系だが) あれは、もう優勝で仕方がない
      • ちょっと悔しい (謎)
    • うちの新人は、出演がきっかけで懇親会で話しかけられたことで成功体験となった
      • 成功体験重要
      • でも来年やるかどうかは微妙
    • 自分もまた出たい
      • 次回応募しよう
    懇親会・二次会
    感想
    • 懇親会は必須
      • 聴いただけだと体験としては不十分
      • 懇親会によって、イベント参加がより濃い体験になる
      • 懇親会での直接のコミュニケーションによって、セッションで聴いたことが自分のものになる気がする

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    2008年07月09日

    関数型の性格が強いプログラミング言語

    rosettastone.png

    今後の学習用にメモ。

    2008年07月10日

    秋葉原通り魔事件 ~ 人生はリセットできない

    gamecontroller.png

    今日、以下のコラムを読んだ。

    秋葉原通り魔事件をゲームの影響によるものではないかと推論し、ゲームの規制を訴えるものだ。

    良くある「最近の若者の犯罪はゲームの所為」という主張だ。私はゲームを余りしない方だが、こうした「取り敢えずゲームの所為」という話は、大概論拠と呼べるものがなく、辟易している。

    そして、このコラムは、コメント欄でも散々言及されていることだが、こうした「ゲーム脳」関連の論の中でも格別にお粗末だ。

    至るところで無茶な論を展開しているが、特に酷い部分を引用してみよう。

    ---------------- コラムからの引用 ここから ----------------

    トラックで人混みに突っ込み、ためらいなく人を刺し殺すのは「ゲーム感覚」としか言いようがない。ゲームの中では何の責任もない。殺しても何をしてもリセットすれば、元に戻る。

    バーチャル空間であまりに長時間、長期間、それを繰り返すと、仮想と現実の区別がなくなり、現実空間でも同じことをしてしまうのではないだろうか。

    加藤容疑者を見ていると、驚くほど無責任な振る舞いには、そのことが原因の一つであるとしか思えない。

    ---------------- コラムからの引用 ここまで ----------------

    つまり、

    1. 加藤容疑者の行動はゲーム感覚だと思う。
    2. シューティングゲームを長くしていると現実で同じことをするだろう。
    3. 加藤容疑者の行動は、シューティングゲームを長くしている所為に違いない。

    とし、ここからそのようなゲームを規制すべきだ、と論じている。

    滅茶苦茶だ。

    先ず、どの主張にも凡そ根拠と呼べるものがない。主観による決め付けのみだ (更にその主観には偏見が垣間見える)。

    ※ ちなみに、

    • 加藤容疑者が平均的な同世代の人と比較して殊更にシューティングゲームを長くしていたと言える根拠は、特に発表されていない。
    • シューティングゲームの普及とシューティングゲームをする世代の凶悪犯罪率の増加の因果関係を示すデータがない。シューティングゲームが普及するにつれ、シューティングゲームをする世代による凶悪犯罪が減少しているというデータなら存在する。

    次に、推論の方法が出鱈目。こんなやり方で何かを論じていいんだったら、どのような暴論だって主張できる。

    1. 加藤容疑者は足で移動していた。ゴキブリも足で移動する。よって、加藤容疑者はゴキブリのような感覚であのようなことをしたとしか思えない。
    2. 足での移動を長くやっていると、正常な人間のように手を使うことを忘れてしまうに違いない。ゴキブリも手を使わない。長年の足での移動により、ゴキブリのようになり、人間らしさを失ってしまうだろう。
    3. 加藤容疑者の行動を見ていると、ゴキブリのように人間らしさが感じられない。これは足での移動のしすぎが原因の一つであるとしか思えない。
    4. 足での移動が、重大犯罪の原因の一つだと考えられる。今後の子供には足での移動を禁じるべきだ。

    これは余りにも酷い滅茶苦茶な推論の例だ。根拠も論理も酷いものだ。だが、コラムのそれとそれほど論理展開は変わらない。

    根拠が滅茶苦茶。その後の推論も滅茶苦茶。

    ※ これらには、

    1. A は X だ。
    2. B も X だ。
    3. だから、A は B だ。

    という誤った推論が多用されているのだ。

    誤った推論の例.

    1. キリンは空を飛ばない。
    2. アワビも空を飛ばない。
    3. だから、キリンはアワビだ。

    ちなみに、コラムの方は、更に各命題も根拠に乏しい主観による決め付けなので、

    1. アワビは美味い。
    2. キリンは食べたことがないがあの色からして美味いに違いない。
    3. だから、キリンはアワビだ。

    位の勢いだ。

    何でも言えば良いというものではない。 オープンな場で、こんな方法で何かを論じるのは、社会にとって有害だと思う。

    私は、このような凶悪な犯罪がこの世界から無くなってくれることを心から望む。そして、今後の凶悪事件の発生を少しでも防ぐ為には、正しい原因究明が必要だと考える。

    「良く分からないものに責任転嫁することで思考停止」することは、正しい原因究明をしようとするのと正反対の態度だ。何の解決にもならないどころか、寧ろ問題を解決から遠ざける。

    このコラムは、誤った方法で印象操作をし、凶悪事件の防止の方向とは違った方向へ社会を向かわせる危険性さえあるのではないかと思う。話題としている犯罪の重大さを考えると、怒りすら覚える。

    著者には猛省を促したいところだ。

    2008年07月14日

    iPod touch 2.0

    1,200円で iPod touch を 2.0 にバージョンアップした。
    dc071337.JPG
    これで、iPhone 3G 同様に日本語かなキーボードや AppStore が利用できるようになった。

    色々と無料のアプリケーションを入れてみた。
    dc071339.JPG
    とても楽しい。無線LANさえつながれば、iPhone 3G とそれ程変わらない感じだ。

    # こうなるとアプリケーションを作ってみたくなるが、Intel Mac が無い。

    2008年07月15日

    Visual Studio Team System ホワイトペーパー

    Visual Studio Team System ホワイトペーパー

    • Team Foundation Server を利用したアプリケーション開発概観 ― マイクロソフトのコンサルタントの執筆による、アプリケーション開発の際に利用されるTeam Foundation Server の主要な機能の使い方とその機能を利用する際の推奨事項 (PDF)
    • Web アプリケーションのパフォーマンス テスト ガイダンス ― Web アプリケーションにおけるパフォーマンス テストの実践についてベストプラクティスやポイントを解説 (PDF)
    • アジリティ (俊敏性) 向上のためのツール ― アジャイル開発等で著名なケント・ベックによる、ツールとアジャイル開発に関するホワイトペーパー(PDF)
    • Visual Studio Team System 2008 を使用したコミュニケーションとコラボレーション (PDF)
    • Visual Studio Team System 2008 を使用した予測可能性の向上 (PDF)
    • Visual Studio Team System 2008 を使用した早期かつ頻繁な品質確認 (PDF)
    • Visual Studio Team System 2008 を使用した頻繁な作業の統合 (PDF)
    • Visual Studio Team System 2008 を使用したリアルタイムの意思決定 (PDF)
    • Visual Studio Team System 2008を使用したチーム ワークフローの管理 (PDF)
    • Visual Studio Team System 2008 での馴染みのあるツールの使用 (PDF)
    • 分岐のガイダンス ― Team Foundation Server における分岐のベストプラクティス (PDF)
    • 要求管理と Team System (PDF)

    2008年07月22日

    『iPhoneは「インターネットマシン」ではない』を読んで

    dc072118.JPG



    と云う記事を読んだ。内容に同意。

    記事より引用:

    iPhoneとは、「全く新しいモバイルコンピューティング」である。

    私も、iPhone を携帯電話の一種であると考えたり、インターネットマシンの一種であると考えたりしない方が良いような気がする。

    上記記事中にリンクのある「iPhone 3G のダメダメなところまとめ」もそうだが、iPhone に関しては「従来の×××と比べてここがダメ」と云う評価が多いようだ。

    だがこれは、新たなコンセプトの物にはマイナス点が付き易い、アンフェアな評価方法だと思う。

    「色々な機能を持っているに越した事はない」と云うのは多分間違いで、コンセプトから外れた機能は存在していない方が良い。だから、新たなコンセプトの物と従来の物を比較して、あれがない、これがない、と云うのは可笑しな話だと考える。

    iPhone に携帯電話機能が付いているからと言って、従来の携帯電話と比較してこれが出来ないから駄目、と述べるのは的を射ていないと思う。

    例.
    私の考えた「iPhone 3G が従来の物と比較してダメダメなところ」。
    • 幅が広過ぎる。半紙を押さえた時に、上の方の字が書き辛い。従来の幅の狭い文鎮だと、上の方の文字も楽に書けるのに。
    • 若干カレーライスを掬い難いようだ。従来のスプーンの方がカレーライスには向いている。
    • 非常に飛びが悪いし、回転性能も良くない。フリスビーとしては致命的ではなかろうか。

    私自身は、iPod touch ユーザーだが、費用を別にすると、iPhone 3G にはとても魅力を感じている。私の感じる iPod touch の良さは、以下のような点だ。

    • (マルチ) タッチによる気持ちの良いユーザーインタフェイス
    • 加速度センサーによる入力
    • 本体一杯のサイズの液晶画面
    • iTunes Store で簡単にアプリケーションや有料の音楽・動画、Podcast で配信されているコンテンツを手に入れる事が出来る
    • Youtube や Gmail、Google Maps 等のインターネット上のサービスを利用出来る

    そして、iPod touch の最大にして致命的な欠点は、

    • モバイル機器であるにも関わらず、これらの良さを十分に発揮するための常時接続環境や GPS 機能がないところ

    だ。そして勿論、iPhone 3G にはそれらが有る!

    iPod touch は、その「最大にして致命的な欠点」さえ解消されれば、「それ自身のコンセプトを満たしている」と云う限定的な意味で完璧な機器たり得ると感じている。

    iPhone は費用の点を除けば iPod touch からそれらの欠点を取り去った物なのだ。唯、費用の点と云うのは、iPod touch には無かった新たな「最大にして致命的な欠点」だとも感じているが。

    つまり、iPhone 3G と云うのは、「完璧な iPod touch」なのだ! 費用の点を除けば (しつこい)。

    以上が、私が最初に挙げた記事を読んで考えた事だ。

    ※ 突然だが、ここで問題:

    ■ 問題:
    私が最近の連休中に、費用の点以外に「ここは "iPod touch" の方が "iPhone 3G" より良い」と思った点があります。それは何でしょう?

    ※ 答は下。






















    ■ 答:
    「飛行機の中でも使える」でした。 私は、飛行機の中で、音楽やビデオやゲームを楽しんだり、英語の勉強をするのに "iPod touch" を使っています。"iPhone 3G" では、普通飛行機内では「電波を発する電子機器は常に使えない」為、これが出来ないのです。

    # と書いた後で調べてみたら、iPhone には "Airplane Mode" という電波の発信をオフにする機能が有る事が分かった。
    # これで、「iPod touch は金が無い人が我慢して使う iPhone」と云う事が確定か?

    2008年07月23日

    ボードマスター

    備え付けのホワイト ボード マーカーと云うのは、インクが足らず擦れる事が多い。

    図で説明をしようとして手に取ったホワイト ボード マーカーが擦れるのは、とても嫌なものだ。そして、別の一本と取り換えても、それも大抵は擦れている。

    マーフィーの法則」風に云うと、「最初に手に取ったホワイト ボード マーカーは必ず擦れる。そして、二番目に手に取ったマーカーと三番目のマーカーも勿論擦れる」。

    なので、私は「マイ マーカー」を携帯する事にしている。

    そしてこれが、昨日買った私の商売道具の「ボードマスター」。

    dc072201.jpg
    PILOT のボードマスター (本体2本と詰め替え用カートリッジ6本、全5色)

    ホワイト ボード マーカーは色色と試したが、これが一番。

    直液式でカートリッジ式。

    • くっきりとした筆跡で擦れる事がない
    • 滑らかな書き心地
    • インクの残量が見た目ではっきり分かる
    • インクが無くなってもカートリッジを交換して使える
    • ペン先も交換出来る

    # ちなみに、私は「マイ ポインター (指し棒)」と「マイ プレゼンター」も携帯している。

    pointer.jpg presenter3000.jpg

    # 勿論 (謎)、自作の携帯用ホワイトボードもある。

    dc111309.jpg

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