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2015年06月 アーカイブ

2015年06月12日

Microsoft Virtual Academy の紹介

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Microsoft Virtual Academy (MVA) についてご紹介します。

Microsoft Virtual Academy (MVA) は Microsoft が提供するオンライン トレーニングです。

特長

  • 全コース無償
  • 開発者向けや IT プロ向けの様々な学習コースが充実
  • Visual Studio、SQL Server、Windows、Office など、マイクロソフト技術について幅広く学べる
  • de:code 2015 のキーノートなど、マイクロソフトのカンファレンスやイベントのセッションを視聴できる
  • 映像やパワーポイントの資料による分かりやすい説明
  • 映像やパワーポイントの資料はダウンロード可能
  • 日本語の映像の視聴に加えて、英語の映像も (日本語字幕付きで) 視聴できる
  • いつでも好きな時に受講できる
  • ダッシュボードで、学習の計画を建てたり、進み具合をチェックできる
  • 学習が進むにつれてポイントがたまっていき、ランキングを競うことができる

使い方

Microsoft Virtual Academy (MVA) は 5 回までは会員登録なしで、すぐに授業動画の視聴と資料のダウンロードが可能です。
さっそく授業を閲覧して、使い方を確認してみましょう。

  1. コースのURLをクリックします。
    例. Visual Studio 2015 における統合開発環境の進化
  2. 動画を再生してみましょう。
  3. 資料をダウンロードしてみましょう。
  4. Microsoft Virtual Academy (MVA) に登録。
    Microsoft Virtual Academy (MVA) の会員登録は無料です。 登録すると Microsoft Virtual Academy (MVA) に掲載されているすべての授業動画や資料を閲覧できます。 さらに学習に便利な学習履歴の閲覧や、受講証の発行、学習ランキングを使用することができます。
    マイクロソフトアカウントがある方はマイクロソフトアカウントでサインイン、ない方は「Sign up now」 からアカウントを作成してください。

開発者向け3コース

それでは、多くの学習コースの中から、開発者向けの3つをご紹介します。

各コース名をクリックすることで、それぞれを受講することができます。

コース名 説明 コース内容
Visual Studio 2015 における統合開発環境の進化 リリース間近な Visual Studio 2015 の最新の開発環境の説明。
  1. 開発ツールの強化 ~ Visual Studio 2015
  2. 開発基盤の強化 ~ Team Foundation Server 2015
Unity を使用した Windows 用の 2D および 3D ゲーム開発ジャンプ スタート C# と Unity を使用した Windows 用の Unity ゲームを開発する方法。ビデオは英語だが、日本語字幕付き。
  1. 概要とアーキテクチャ
  2. 2D ゲーム開発
  3. 2D および 3D アセットの作成
  4. 3D ゲーム開発
  5. Windows プラットフォームの構築
  6. ゲームの最適化
  7. Unity 内のアプリケーション ライフサイクル管理 (ALM)
  8. マーケティングと収益化
  9. Prime[31] および Azure モバイル サービス
  10. 最後のしあげの追加
  11. 公開形式の Q&A ログ
Microsoft Azure の基礎 Microsoft Azure の最初のコース。
  1. シリーズの概要
  2. Microsoft Azure をお勧めする理由
  3. Microsoft Azure サービスの範囲
  4. Azure へのアクセスに使用するツールと API
  5. Azure ポータルとプレビュー ポータルの操作
  6. 組織アカウントとサブスクリプションの作成
  7. サブスクリプションとディレクトリの理解
  8. How Do I: ディレクトリの管理
  9. How Do I: マネージャ ユーザー、サブスクリプションの役割、およびディレクトリの役割
  10. How Do I: サブスクリプションとサービス管理者の管理
  11. ジオ (主要地域)、地域、およびデータセンターの理解
  12. 参考情報

2015年06月24日

『C#実践開発手法』レビュー

『C#実践開発手法』

『C#実践開発手法』

C#実践開発手法』という本を監訳された長沢 智治さんにいただいた。 レビューしたい。

タイトル C#実践開発手法
サブタイトル等 デザインパターンとSOLID原則によるアジャイルなコーディング (マイクロソフト公式解説書)
著者・監訳・翻訳 Gary McLean Hall (著), 長沢 智治 (監訳), クイープ (翻訳)
出版社 日経BP社
発売日 2015年6月4日
本体価格 ¥5,000+税
頁数 440頁
本の種類 単行本Kindle

原書 (英語) は次の通り。

タイトル Adaptive Code via C#
サブタイトル Agile coding with design patterns and SOLID principles
著者 Gary McLean Hall
出版社 Microsoft Press
発売日 2014年10月19日
頁数 448頁
本の種類 ペーパーバックKindle
内容

次のような内容となっている。

  • 開発手法であるスクラム
  • モジュールの依存関係の原則
  • インタフェイスを使った Adaptive な (適応力のある) 設計方法
  • ユニットテスト (単体テスト)リファクタリング (内部構造の改善)
  • SOLID の原則 (単一責務の原則、開放/閉鎖の原則、リスコフの置換原則、インタフェイス分離の原則、依存性反転の原則)
  • 開発のサンプル
  • Git などのツールの紹介

何故プログラマーには本書が重要か

ソフトウェアは変化し続ける

ソフトウェア開発は、常に追加・変更し続けるのが特徴だ。 一気に全体が出来上がる訳ではない。 最初の1行を書いてから、段々と機能が足され、また、改良されていく。 変更し続けるのが特徴なので、なるべく変化を受け入れやすい作り方をする方が良い。

本書には、そういう「Adaptive Code (適応力のあるコード)」を書くための原則とそれを実践するための方法としてベストプラクティスが書かれている。

原則は重要

ソフトウェア開発において、原則は重要だ。

C# 等のプログラミング言語の文法を覚えればそれだけでソフトウェアが書けるかというと、そうではない。 また、いつもいつも日進月歩の開発技術を一から習得しなおさないといけないかというと、それも違う。 経験があり優秀な技術者は、新しいプログラミング言語、新しい開発基盤でも実力を発揮するものだ。

そこには、個々の開発技術にそれほど依存せず、新しい技術が出てきたときにも使える知恵があるだろう。 つまり、プログラミング言語や技術のトレンド等の枠を超えて重要な、開発手法や原則、パターン、アンチパターン、ベストプラクティスというものがあるのだ。

それは、偉大な先人の知恵が集まったものだ。経験のあるプログラマーが長年掛かって身に付ける暗黙知のような技術を、先人が形式知として習得しやすくしてくれたのだ。 そうした知恵は広くソフトウェア開発に応用が効き、また、ドッグイヤーと言われるソフトウェア開発の技術革新の中でも古びない。 また、プログラマー同士がコミュニケーションするときの語彙としてもずっと重要なものだ。 プログラマーとしては是非とも知っておきたい。

「原則だのパターンだのは、実務では役に立たない」というのを聞いたことがある。 それは違うと思う。 パターンをどこにでも適用しさえすれば良い、ということではない。 サンプルコードそのものをコピー & ペーストして使え、という話でも断じてない。 原則やパターン等は、「守破離」でいう「守」だ。基礎なのだ。

確かに、単にそれらの開発手法や原則、パターン、アンチパターン、ベストプラクティスを並べただけでは、中々理解が難しい場合もある。 実務への応用が易しくない場合もあるだろう。抽象的な知識は、広く使えて古びないが、具体的な知識と違って、深く理解しないと現場で活かしづらい。

本書は、単なる原則論にとどまっておらず、豊富な C# のサンプルコードや Visual Studio 等のツールの使い方の例によって、具体的に実践方法をあげている。 ここが、とても重要なところだと思う。

プログラマーの必読書

過去にこうした知恵が書かれたプログラマーの必読書としては、次のようなものがあった:

本書『C#実践開発手法』は、C#プログラマーにとって、そうした本に並ぶものだと思う。 より新しい内容も含まれているし、何より Visual Studio と C# による実装レベルにまで具体的に噛み砕いている。 中堅のC#プログラマーに必読だろう。

『日経ソフトウェア 2015年8月号』 【特集1】「最新Visual Studioで、Windowsアプリを作ろう」のPart 1-3を執筆

日経ソフトウェア 2015年8月号

『日経ソフトウェア 2015年8月号』で、【特集1】「最新Visual Studioで、Windowsアプリを作ろう」のPart 1-3を執筆しました。

『日経ソフトウェア 2015年8月号』
発売日 2015年6月24日
出版社 日経BP社
Amazon.co.jp 雑誌
Kindle版

Visual Studio の最新版 Visual Studio 2015 のこの夏の登場を前に、無料で使える Visual Studio Community 2015 RC を使った Windows アプリケーションの作り方の記事を書きました。

Visual Studio を使ったことがない人でも分かるように書きましたが、Visual Studio 2015 の新しい機能も紹介していますので、既に Visual Studio をお使いの方もぜひどうぞ。

日経ソフトウエアのサイト冒頭を読むことができます。

次のような内容です。

  • Part 1. Visual Studio を始めよう
    Visual Studio 2015 のインストール方法と、何ができて、どう便利か、新機能とともに紹介しています。
  • Part 2. キッチンタイマーを作ってみよう
    Visual Basic + Windows フォームで、デジタル時計 → ストップウォッチ → キッチンタイマーと段階的に機能を追加していくチュートリアルです。
  •  Part 3. アナログ時計アプリを作ってみよう
    C# + WPF で、デジタル時計 → アナログ時計と段階的に機能を追加していくチュートリアルです。
    WPF の標準的な作り方として、Model-View-ViewModel に分けた設計方法をご紹介しています。

尚、Part 4 は日本マイクロソフトによる「Visual Studio 2015 の新機能」です。

関連ツイート

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